特定技能ビザの申請条件と必要書類【実績21名の行政書士が解説】

特定技能ビザ申請在留資格「特定技能」

こんな疑問に答えます。

  • 特定技能ビザの申請条件や必要書類が知りたい。
  • 運用要領はページ数が多すぎて読む気がしない。
  • わかりやすく教えて!

特定技能ビザを取るための申請条件や必要書類は数が多く、ネットの情報や特定技能の運用要領などを見ても難しくて結局何が必要なのか分からないというケースが非常に多いです。

私は現在では特定技能ビザの申請件数が20件を超えましたが、慣れるまでは185ページある特定技能の運用要領を何回も読み、入管への質問電話も何度もしてかなり大変でした。

そこでこの記事では、特定技能ビザ申請の許可を得るための条件と必要書類について、それぞれのケースごとになるべく分かり易く解説します。

この記事を読めば、自分に当てはまる特定技能ビザの申請条件と必要書類が分かり易く理解できます。

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特定技能ビザの申請条件

特定技能ビザの申請条件は以下の通りです。

外国人本人の条件

まず、外国人本人の条件です。住んでいる場所が海外か日本かで条件が違います。

海外に住んでいる場合の条件

外国人本人が海外に住んでいる場合の条件は以下の通りです。

外国人本人の条件
①18歳以上。
②健康状態が良好(健康診断の受診が必要)
③必要な技能試験と日本語試験に合格している(または、技能実習2号を良好に修了している)
④特定技能1号での在留期間が通算して5年に達していない。
⑤「退去強制の円滑な執行に協力する」外国政府が発行したパスポートを持っている。
⑥保証金の徴収等をされていない。
⑦「外国の機関」に費用を支払っている場合は、額・内訳を十分に理解して合意している。
⑧送出し国で遵守すべき手続が定められている場合は、その手続を経ている。
⑨食費、居住費等外国人が定期に負担する費用について、その対価として供与される利益の内容を十分に理解した上で合意しており、かつ、その費用の額が実費相当額その他の適正な額であり、明細書その他の書面が提示される。

外国人本人の条件では②と③が特に重要です。②の健康診断の受診は、「健康診断個人票」という専用の書式が法務省のホームページに用意されていますので、それを持って医療機関で受診して下さい。(海外で受診する場合は、英語やベトナム語など10ヶ国語に翻訳されたものがあります)

外国人が受ける特定技能試験の日程や申し込み方法は以下の記事をご覧ください。

≫【全業種あり】特定技能の試験日程【申し込み公式リンクあり】

日本に住んでいる場合の条件

留学生や技能実習生などからの変更の場合は、上記の「海外に住んでいる場合の条件」に加えて以下の条件もクリアする必要があります。

外国人本人の条件
①現在持っている在留資格に応じた活動を行っていた。
②素行が不良でない(退去強制事由に準ずるような刑事処分を受けていない等)
③納税義務を履行している(住民税・健康保険料・年金保険料等)
④入管法に定める届出等の義務を履行している。

在留資格変更の場合③が最も気を付けるポイントです。

留学生から変更の場合は、住民税・国民健康保険料・国民年金保険料に未納が無いか事前に本人に確認しましょう。国民年金保険料は「学生納付特例制度」というものがあり、アルバイトの年収額によりますが、国民年金保険料の納付が猶予(実質は免除)される場合がありますので、最寄りの年金事務所に確認してください。

技能実習生からの変更の場合は、給与から天引きされていたのならまず問題はありません。天引きされておらず外国人が自分で支払いしていた場合は留学生と同様に事前確認が必要です。

※技能実習2号も3号も途中で特定技能へ変更することはできません。在留資格変更の申請は、技能実習修了の2か月前から可能です。

企業や個人事業主の条件

企業や個人事業主の条件は、「14業種に共通した条件」と「業種ごとに規定されている条件」の2種類があります。特定技能ビザ申請で許可をもらうためには、この2種類の条件全てをクリアしている必要があります。

14業種に共通した条件

「14業種に共通した条件」は以下の通りです。

企業や個人事業主の条件
①外国人に行わせる業務が適正。
②労働条件(労働時間・報酬額等)が日本人と同等以上。
③一時帰国を希望した場合、休暇を取得させる。
④労働、社会保険及び租税に関する法令を遵守している。(※必要な手続きを行っているか、納税義務等を履行しているかなどを審査されます。)
⑤1年以内に、特定技能外国人と同種の業務に従事する労働者を非自発的に離職させていない。
⑥1年以内に、受入れ機関の責めに帰すべき事由により行方不明者を発生させていない。
⑦欠格事由(5年以内に出入国・労働法令違反がないこと等)に該当しない。
⑧違約金を定める契約等を締結していない。
⑨支援に要する費用を、直接又は間接に外国人に負担させない。
⑩労災保険関係の成立の届出等の措置を講じている。
⑪雇用契約を継続して履行する体制が適切に整備されている(経営状態等のこと)
※決算文書等をもとに、欠損金の有無・債務超過の有無等から総合的に判断されます。
※個人事業主の場合は、「税目を申告所得税とする納税証明書」を提出。
⑫報酬を預貯金口座への振込等により支払う。
⑬1号特定技能外国人を支援する体制がある(※登録支援機関に支援を委託する場合は不要。)
業種特有の基準に適合している

雇用主側の条件は①、②、④、⑤、⑥あたりが特に重要です。

①の外国人に行わせる業務は、しっかり雇用主側が理解していないと資格外活動にあたり罰則を受けるなどのリスクがあります。

⑬の支援体制については、登録支援機関に支援を委託する場合は免除されます。登録支援機関については以下の記事で詳しく解説しています。

≫【一覧あり】登録支援機関とは?【費用・支援内容・申請取次を解説】

業種ごとに規定されている条件

企業や個人事業主の「業種ごとに規定されている条件」については以下の記事が参考になります。

業種ごとに外国人に行わせてOKな業務内容や、働かせていい事業所の条件などが規定されている業種もあります。特定技能ビザ申請で許可をもらうために必要な情報なので必ず確認してください。

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特定技能ビザ申請の必要書類

特定技能ビザの必要書類は以下の通りです。

外国人本人の必要書類

まず、外国人本人の必要書類です。住んでいる場所が海外か日本かで必要書類が違います。

海外に住んでいる場合の必要書類

外国人本人が海外に住んでいる場合の必要書類は以下の通りです。

外国人本人の必要書類
①写真(縦4cm×横3cm)
②パスポートの写し。
③特定技能外国人の履歴書。
④技能試験の合格証明書の写し。
⑤日本語試験の合格証明書写し。
⑥健康診断個人票。

技能実習を良好に修了したとして、④と⑤の試験免除を希望する場合は、「技能検定3級又はこれに相当する技能実習評価試験の実技試験の合格を証明する資料」を用意。

日本に住んでいる場合の必要書類

留学生や技能実習生などからの変更の場合は、上記の「海外に住んでいる場合の必要書類」に加えて以下の書類も必要です。

外国人本人の必要書類
①直近1年分の個人住民税の課税証明書及び納税証明書。
※納税証明書は全ての納期が経過している年度のものの提出が必要。
②給与所得の源泉徴収票。
※住民税の課税証明書の内容に対応する年度のものの提出が必要。
③国民健康保険被保険者証の写しと国民健康保険料(税)納付証明書。
※申請時点で国民健康保険の被保険者である場合に必要。
④国民年金保険料領収証書の写し。
※申請する月の前々月までの24か月分。
※申請時点で国民年金の被保険者である場合に必要。

住民税・国民健康保険料・国民年金保険料は未納が無いことを書類で確認してください。未納がある場合は、納税してから再度書類を取り直して入管へ提出する流れです。

企業や個人事業主の必要書類

外国人を雇用する企業や個人事業主の書類です。まず、企業(法人)と個人事業主に分けて必要書類を解説します。その後、業種別で必要な書類を解説します。

企業(法人)の書類or個人事業主の書類プラス業種別の書類が必要だということです。

企業(法人)の必要書類

企業(法人)の必要書類は以下の通りです。(※直接雇用の場合の必要書類です。)

企業(法人)の必要書類
①登記事項証明書。
②役員の住民票の写し。
③決算文書の写し(損益計算表及び貸借対照表)
※直近2年分。
④法人税の確定申告書の控えの写し。
※直近2年分。
⑤労働保険料等納付証明書(未納なし証明)
※初めて特定技能で外国人を雇用する場合。
⑥労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書(事業主控)の写し(※領収証書対応分)と領収証書の写し(※直近1年分)
※既に特定技能で外国人を雇用している場合。
⑦健康保険・厚生年金保険料領収証書の写し。
※申請月の前々月までの24か月分。
※健康保険・厚生年金保険の適用事業所の場合に提出。
⑧税目を「源泉所得税及び復興特別所得税,法人税,消費税及び地方消費税」とする納税証明書。
⑨(地方税)税目を「法人住民税」とする納税証明書(前年度分)
⑩二国間取決めにおいて「遵守すべき手続」に係る書類。
業種別の必要書類

※⑤と⑥はどちらかを提出。

①は法務局、②と⑨は市役所等、⑤は労働局、⑧は税務署で取得できます。③、④、⑥、⑦は社内にあるはずの書類です。

個人事業主の必要書類

個人事業主の必要書類は以下の通りです。(※直接雇用の場合の必要書類です。)

個人事業主の必要書類
①住民票の写し(個人事業主のもの)
※マイナンバーの記載がないもの。
※本籍地の記載があるもの。
②税目を「申告所得税」とする納税証明書(その2)
※直近2年分。
③労働保険料等納付証明書(未納なし証明)
※初めて特定技能で外国人を雇用する場合。
④労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書(事業主控)の写し(※領収証書対応分)と領収証書の写し(※直近1年分)
※既に特定技能で外国人を雇用している場合。
⑤税目を「源泉所得税及び復興特別所得税,申告所得税及び復興特別所得税,消費税及び地方消費税,相続税,贈与税」とする納税証明書(個人事業主のもの)
⑥(地方税)税目を「個人住民税」とする納税証明書(前年度分)(個人事業主のもの)
⑦健康保険・厚生年金保険料領収証書の写し。
※申請月の前々月までの24か月分。
※健康保険・厚生年金保険の適用事業所の場合に提出。
⑧国民健康保険被保険者証の写しと国民健康保険料(税)納付証明書(個人事業主のもの)
※健康保険・厚生年金保険の適用事業所でない場合に提出。
⑨国民年金保険料領収証書の写し(個人事業主のもの)
※申請月の前々月までの24か月分。
※健康保険・厚生年金保険の適用事業所でない場合に提出。
⑩二国間取決めにおいて「遵守すべき手続」に係る書類。
業種別の必要書類

※⑦と⑧⑨はどちらかを提出。

①と⑥は市役所等、②と⑤は税務署、③は労働局で取得できます。④、⑦、⑧(納付証明書は市役所等)、⑨は個人事業主の手元にある書類です。

業種別の必要書類

業種別の必要書類は以下の通りです。(※直接雇用の場合の必要書類です。)

※法務省のホームページに「業種別の誓約書」が用意されています。

介護
①誓約書。
②介護分野における業務を行わせる事業所の概要書。
③指定通知書等の写し。
※介護保険法に基づく事務所の指定を証する書面/医療法に基づく病院等の開設許可を証する書面。
ビルクリーニング
①誓約書。
②建築物清掃業登録証明書 or 建築物環境衛生総合管理業登録証明書。
※1号特定技能外国人を受け入れる営業所のものが必要。
素形材産業
①誓約書。
産業機械製造業
①誓約書。
電気・電子情報関連産業
①誓約書。
建設
①誓約書。
②建設特定技能受入計画の認定証の写し。
造船・舶用工業
①誓約書。
②造船・舶用工業事業者の確認通知書。
自動車整備
①誓約書。
②協議会の構成員となることの証明書。
③地方運輸局長の認証を受けた事業場であることを証する資料。
航空
①誓約書。
②次のいずれかの資料(空港グランドハンドリングの業務区分の場合)
・国管理空港における空港管理規則に基づく構内営業の承認書(写し),又は,会社管理・地方自治体管理空港における空港管理者による営業の承認,許可を証明する書類(写し)
・航空法に基づく航空運送事業の経営許可書(写し)
③次のいずれかの資料(航空機整備の業務区分の場合)
・航空機整備等に係る能力について国土交通大臣による認定を受けた者であることを証明するもの。
・航空機整備等に係る能力について認定を受けた者から業務の委託を受けた者にあっては,委託元に係る上記の書類及び委託契約書(写し)
宿泊
①誓約書。
②旅館業許可証(旅館・ホテル営業許可書)
農業
①誓約書。
漁業
①誓約書。
②以下の書類は該当する分を用意。
【特定技能所属機関が農林水産大臣又は都道府県知事の許可又は免許を受けて漁業又は養殖業を営んでいる場合】
※次のいずれかの書類
・許可証の写し
・免許の指令書の写し
・その他許可または免許を受け漁業又は養殖業を営んでいることが確認できる公的な書類の写し
【特定技能所属機関が漁業協同組合に所属して漁業又は養殖業を営んでいる場合】
※次のいずれかの書類
・当該組合の漁業権の内容たる漁業又は養殖業を営むことを確認できる当該組合が発行した書類の写し
・その他当該組合に所属して漁業又は養殖業を営んでいることが確認できる書類の写し
【漁船を用いて漁業又は養殖業を営んでいる場合】
※次のいずれかの書類
・漁船原簿謄本の写し
・漁船登録票の写し
飲食料品製造業
①誓約書。
外食業
①誓約書。
②保健所長の営業許可証の写し。
※特定技能外国人を勤務させる店舗のものが必要。
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まとめ

外国人本人は住んでいる場所が日本か海外かで条件も必要書類も違います。

雇用側の条件は法人と個人事業主とで同じですが、業種共通の条件と業種別の条件があります。必要書類については、法人と個人事業主で書類が違います。(プラスで業種別の必要書類があります)

特定技能ビザの申請条件と必要書類については以上になりますが、特定技能制度の全体像が分かり易く理解できる以下の記事もよければ参考にしてください。

≫【わかりやすく】在留資格「特定技能」とは?【初心者へ簡単に説明】

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